2013年5月30日木曜日

【№6】元気になれる特養

特養・飛鳥晴山苑にご入所されている方の平均要介護度は、この4月現在4.3でした。5年前の開設当初は3.3ほどでしたから、この5年間で1ポイントほど重度化が進んだということになります。介護度の軽い方がお亡くなりになり、次に入ってくる方は区の方針に従って、3~5の方ばかりですので、施設全体の平均要介護度が重くなるのは必定です。他方、当苑の統計によれば入所して以降の何年間かの間に(平均在苑期間2年9ケ月)、3から4へなど重度化した方は45%、現状維持の方は40%、逆に軽度になった方は15%。加齢とともに重度化の進行は避けられないというのが”常識”でしょうが、現状維持ないしは少しなりとも元気になっている方が55%を占めているという現実は、ご入所されている方の頑張りはもちろんですが、施設の総合的な介護力の賜物かな、と幾分誇らしい気持ちにもさせてくれます。当苑で長生きすればするほど元気になる、自立度が高くなる。これからの5年間はそんな特養を目指します。よろしく、ご指導ください。

2013年5月9日木曜日

【№5】おむつゼロをめざして

すでにお知らせしていた通り、去る4月26日(金)、当苑1階の「あすかホール」にて、『おむつゼロ特養への道』と題する公開講演会が約80名の参加者を得て開かれました。当日は講師を務めていただいた先生(国際福祉医療大学大学院教授竹内孝仁教授)の、”科学的介護⇒自立支援⇒おむつゼロ⇒要介護度の改善⇒在宅復帰”への簡明で力強い理論に、参加したわが施設の介護職員はこれまで抱いていた「おむつゼロ」に対する疑問や不安が幾分解消された面持ちで、大いに勇気づけられたようでした。後日、彼らにアンケートを取ったところ、「今までとは違うケアができる」「全く違う特養に変われる」「リーダーのひとりとしてゼロに向けて積極的に働きかけてゆきたい」「ゼロに向けて少しずつ歩んでゆく」「できたらすごいこと」「初めての試みに賛成です」「劇的な変化が期待できる」「先生の口吻に断固実行するのだという気迫を感じた」「このケアを通して介護の専門性を高めたい」など前向きで、積極的な記述がほとんどでした。これは私が予想していた以上の受け止め方で、わが施設職員の介護に賭ける”純情”に改めて感銘を受けました。難しい道のりですが、ひたすら良い介護を目指したいというまっすぐな気持ちに支えれらた実践なら、必ず大きな成果を生み出せると確信いたしました