2015年10月7日水曜日
【№27】敬老の日に想うこと……
今年も、敬老の日をはさんで、特養の各ユニットでも、デイサービスのフロアでも、毎日のように、お祝いの会が開かれています。白寿を迎えた方の笑顔、卒寿の方の即妙なあいさつ、喜寿の方のていねいなお言葉……。賀寿者の方は特養で33名、デイサービスでは23名。お祝いの会を楽しまれているお姿に、この1年がなんとか平安であったことを実感いたします。この季節、耳を澄ましますと、どこか遠くから、懐かしいお囃子が流れてきます。近くの街で、秋祭りが行われているのでしょうか。はるか昔、どなたも幼かった頃、こども神輿が辻つじを巡り、おうちの玄関先で獅子が舞い、笛の音が心躍らせます。お茶の間からは、そのお家のお年寄りの元気な手拍子が聞こえてきます。お年寄りを囲むように、家族のさんざめき。そんな光景が、目に浮かびます。お集まりいただいた、賀寿者の方々のお心の中にも、そんな思い出に満たされているのでしょうか。元気だった頃、にぎやかだった頃を思い出していただき、これからの毎日を存分に楽しんでいただきたい、と願っています。
2015年8月19日水曜日
【№26】かたわらに、付き添うということ
作者のわからない歌や詩が、いつの間にか広く知られてゆくことがある。ポルトガルの方が書いたというこの『手紙~親愛なる子供たちへ~』も、そのひとつだろうか。すでにご存知の方も多いのかもしれないが、少し抜粋してみたい。
───年老いた私が ある日 今までの私と違っていたとしても どうかそのままの私のことを理解してほしい。~同じ話を何度も何度も繰り返しても その結末をどうかさえぎらないで欲しい あなたにせがまれて繰り返し読んだ絵本のあたたかな結末は いつも同じでも私の心を平和にしてくれた ~悲しいことではないんだ 旅立ちの前の準備をしている私に祝福の祈りを捧げて欲しい ~あなたの人生の始まりに私がしっかりと付き添ったように 私の人生の終わりに少しだけ付き添ってほしい あなたが生まれてくれたことで私が受けた多くの喜びと あなたに対する変わらぬ愛を持って笑顔で答えたい 私の子供たちへ 愛する子供たちへ ───(日本語訳詞:角 智織)
───年老いた私が ある日 今までの私と違っていたとしても どうかそのままの私のことを理解してほしい。~同じ話を何度も何度も繰り返しても その結末をどうかさえぎらないで欲しい あなたにせがまれて繰り返し読んだ絵本のあたたかな結末は いつも同じでも私の心を平和にしてくれた ~悲しいことではないんだ 旅立ちの前の準備をしている私に祝福の祈りを捧げて欲しい ~あなたの人生の始まりに私がしっかりと付き添ったように 私の人生の終わりに少しだけ付き添ってほしい あなたが生まれてくれたことで私が受けた多くの喜びと あなたに対する変わらぬ愛を持って笑顔で答えたい 私の子供たちへ 愛する子供たちへ ───(日本語訳詞:角 智織)
2015年7月8日水曜日
【№25】お手伝いします。高齢者のお買い物
今に始まったことではないが、スーパーマーケットで買い物をすませ、心もとない足取りで自宅へと向かう高齢の方を見かけることが多い。日常の買い物は、お米はもちろん、野菜、果物、味噌、醤油……、そのどれもがずっしりと重い。車はもとより、自転車を使うことも難しい高齢の方にとって、生活必需品の買い物は苦役にも似た大仕事。私と女房のそう遠くない将来を想像しても、暗い気持ちになる。
この“大仕事“、地域で高齢者の福祉事業を行っている私どもが、少しなりともお手伝いできないか? 幸い、私どもが行っているデイサービスの送迎車は朝夕動かすだけで、日中の時間帯はたいてい駐車場で眠っている。この車と担当の運転職員に動いてもらって、買い物の足にお困りの御高齢者をお店まで送迎する。口はばったい物言いで恐縮だが、昨今、盛んに議論されている社会福祉法人による地域貢献事業の、ささやかだが、これも、その一つ。ならば料金はもちろん無料とさせていただこう。ここまで、思いを巡らせて、さて、ここからは地元自治会など地域の方のご意見を拝聴しながら、もう少し内容を整理し、今年の秋までには、スタートの運びとしたい。乞う!ご期待。喜んでくださる方が多いことを願いつつ。
この“大仕事“、地域で高齢者の福祉事業を行っている私どもが、少しなりともお手伝いできないか? 幸い、私どもが行っているデイサービスの送迎車は朝夕動かすだけで、日中の時間帯はたいてい駐車場で眠っている。この車と担当の運転職員に動いてもらって、買い物の足にお困りの御高齢者をお店まで送迎する。口はばったい物言いで恐縮だが、昨今、盛んに議論されている社会福祉法人による地域貢献事業の、ささやかだが、これも、その一つ。ならば料金はもちろん無料とさせていただこう。ここまで、思いを巡らせて、さて、ここからは地元自治会など地域の方のご意見を拝聴しながら、もう少し内容を整理し、今年の秋までには、スタートの運びとしたい。乞う!ご期待。喜んでくださる方が多いことを願いつつ。
2015年6月19日金曜日
【№24】近い将来、東京圏介護破綻?
”東京圏介護破綻“という刺激的な言葉が、メディア上で踊っている。発信元は日本創成会議(座長・増田寛也)が中央公論7月号に発表した「東京圏高齢化危機回避戦略」。 提言によれば、───これまで若者中心のエリアであった東京圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)の後期高齢者数は、2015年の397万人から2025年には572万人へと175万人も増加する。同圏での高齢者の急増は入院需要を増加させ(10年間で20%増)、当然ながら介護需要に至っては50%も増加する。が、しかし地価の高い東京圏では病院・介護施設の大幅増は望めない。増設しようにも、介護・看護職員は絶対的に不足している。その解決のキーワードは、広域化───。
東京圏の高齢者を地方で受け入れる、地方に有意の仕事が増える、人手が絶対的に不足している東京圏にも、働き手を積極的に受け入れる工夫を、とするこの提言には「地方に押し付けるな!」「3Kの職場のままでは!」など難題も多い。が、すでに杉並区では伊豆に特養をつくるという計画が進んでいるそうだし、23区から1時間~2時間圏内で、温暖、明媚な千葉の房総や印旛あたりも東京圏で暮らす高齢者にとって魅力的な終の棲家となりそう。介護保険の基本コンセプトの一つは広域的サービス。医療保険と同様、全国どこにいても、定額・定質のサービスが受けられる素晴らしい制度。のびやかな(広域的な)、こだわりのない心で、将来の難題に備えたい。
東京圏の高齢者を地方で受け入れる、地方に有意の仕事が増える、人手が絶対的に不足している東京圏にも、働き手を積極的に受け入れる工夫を、とするこの提言には「地方に押し付けるな!」「3Kの職場のままでは!」など難題も多い。が、すでに杉並区では伊豆に特養をつくるという計画が進んでいるそうだし、23区から1時間~2時間圏内で、温暖、明媚な千葉の房総や印旛あたりも東京圏で暮らす高齢者にとって魅力的な終の棲家となりそう。介護保険の基本コンセプトの一つは広域的サービス。医療保険と同様、全国どこにいても、定額・定質のサービスが受けられる素晴らしい制度。のびやかな(広域的な)、こだわりのない心で、将来の難題に備えたい。
2015年4月10日金曜日
【№23】最期の時まで、その人らしく
特養の役割が揺れ動いている。特養は“終のすみか”。最後の時を迎えるまで、ゆったり過ごせる場所。これが多くの方にとってのイメージだろう。その場合の介護職員の一番の仕事は、目の前で発生している生活上の困難を速やかに取り除いてあげること、可能な限り快適に過ごしていただけるよう“そっと手助けする”というイメージとなる。
しかし、一方では最後の時まで“その人らしく”過ごしていただきたいという思いがある。その方が少し前までできていたこと、例えばご自分の箸で食事を摂ること、おむつをせずにトイレで排せつすること、ご自分の足で行きたいところに行けること。そんなささやかな“その人らしさ=尊厳”を取り戻すお手伝いこそが、特養の役割。そんな考え方もある。「そんな無理をしなくとも」「いやいや、少しでも元気に」。介護職員もその二つの考え方の間で揺れ動いている。
ただ、飛鳥晴山苑としては、一昨年から“少しでも元気に”をテーマに様ざまな試みをしている。その結果、日中のおむつ着用率が95%から51%に減少。まったく歩けなかった方が歩いて散歩する姿も多く見かけるようにもなった。この自立支援にさらに力を注ぐこと。これを27年度の課題としたい。
しかし、一方では最後の時まで“その人らしく”過ごしていただきたいという思いがある。その方が少し前までできていたこと、例えばご自分の箸で食事を摂ること、おむつをせずにトイレで排せつすること、ご自分の足で行きたいところに行けること。そんなささやかな“その人らしさ=尊厳”を取り戻すお手伝いこそが、特養の役割。そんな考え方もある。「そんな無理をしなくとも」「いやいや、少しでも元気に」。介護職員もその二つの考え方の間で揺れ動いている。
ただ、飛鳥晴山苑としては、一昨年から“少しでも元気に”をテーマに様ざまな試みをしている。その結果、日中のおむつ着用率が95%から51%に減少。まったく歩けなかった方が歩いて散歩する姿も多く見かけるようにもなった。この自立支援にさらに力を注ぐこと。これを27年度の課題としたい。
2015年1月8日木曜日
【№22】柔軟でたくましい介護施設に……
要介護高齢者の排せつ・入浴・食事の介助をし、安心・安全・清潔・快適な暮らしを提供する。これが、私たち介護に携わる職員のもっとも基本的な仕事ということになる。ともすると体力勝負と思われがちだが、そのことの実現のために体力以上に求められていることが、「介護対象者を観察し、傾聴し、共感し、表情を読み取る力」であり、そのうえで「介護をする側にできること、しなければならないことを的確に伝える力」だろう。その意味では介護の仕事は、する側・される側の信頼関係に裏打ちされた双方向的なコミュニケーションそのもののうちにある。であるがゆえに、「気づきが遅れ、共感することに疲れを覚え、こちら側の真意が伝わらない」。そんなコミュニケーションギャップが発生し、時に相互の溝が大きく口をあけることがある。事故であったり、苦情となったり、介護職員が燃え尽きてしまったり……介護現場にはそれぞれの想いが交錯し、毎日、予想外の出来事に満ちている。そんなリスクを正面から受け止め、成長の糧にする柔軟でたくましい介護施設にしてゆくこと、2015年を迎えるにあたってのいましめとしたい。
2015年1月1日木曜日
【№21】あけまして、おめでとうございます。
2015年(平成27年)の朝。関東地方は、穏やかな新年となりました。
おめでとうございます。
昨年、飛鳥晴山苑では「自立支援介護」に力を注ぎました。特養に入所してくる方のほとんどがオムツをお使いになっておられます。が、排せつ・排便は人の手を借りずにトイレで、ひっそり?すませたい。人間の尊厳などと大仰にいわなくとも、、これが人の偽らざる気持ちでしょう。飛鳥晴山苑ではこの当然のことを実現していただくために、水分や食事の量・質を検討し、トイレまで歩くことができるよう歩行訓練も強化いたしました。その結果、平成25年4月時点で95%もの方が日中の時間帯はおむつを使用していましたが、平成26年11月時点では59%にまで減少いたしました。入所時には全く歩くことができなかった方が、半年後にはご自分の足でトイレまで進み、便座にお座りになる。ある方は顔をしっかりと前に向け、おしゃべりや景色を楽しみながら散歩する。そんなお姿もお見かけするようになりました。
平成27年、苑ではこの自立支援を更に推し進めます。また、今年は介護保険制度の大きな改定が予定されています。皆様がご負担している介護保険料はできるだけ増額にならないようにし、受けることのできるサービスは量も質も充実したものを。この相反する要望に挟まれて、介護保険の事業者である私たちはなお一層の努力が求められるでしょう。飛鳥晴山苑では、この状況下、自らの仕事と収支を見つめなおし、地域への貢献もよりわかりやすいものにしてゆかなければなりません。近隣の方々の、厳しく、そして温かいご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
おめでとうございます。
昨年、飛鳥晴山苑では「自立支援介護」に力を注ぎました。特養に入所してくる方のほとんどがオムツをお使いになっておられます。が、排せつ・排便は人の手を借りずにトイレで、ひっそり?すませたい。人間の尊厳などと大仰にいわなくとも、、これが人の偽らざる気持ちでしょう。飛鳥晴山苑ではこの当然のことを実現していただくために、水分や食事の量・質を検討し、トイレまで歩くことができるよう歩行訓練も強化いたしました。その結果、平成25年4月時点で95%もの方が日中の時間帯はおむつを使用していましたが、平成26年11月時点では59%にまで減少いたしました。入所時には全く歩くことができなかった方が、半年後にはご自分の足でトイレまで進み、便座にお座りになる。ある方は顔をしっかりと前に向け、おしゃべりや景色を楽しみながら散歩する。そんなお姿もお見かけするようになりました。
平成27年、苑ではこの自立支援を更に推し進めます。また、今年は介護保険制度の大きな改定が予定されています。皆様がご負担している介護保険料はできるだけ増額にならないようにし、受けることのできるサービスは量も質も充実したものを。この相反する要望に挟まれて、介護保険の事業者である私たちはなお一層の努力が求められるでしょう。飛鳥晴山苑では、この状況下、自らの仕事と収支を見つめなおし、地域への貢献もよりわかりやすいものにしてゆかなければなりません。近隣の方々の、厳しく、そして温かいご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
2014年12月2日火曜日
【№20】ノーリフトって、なに?
介護職員の就業の継続を困難たらしめているもの。それは腰部損傷。腰痛は介護職員の職業的宿命とさえ言われ、殆どの介護職員が長年、その痛みに苦しんでいる。やっかいなのは整形外科的治療はもとより、接骨院やマッサージに通うなどしても、その効果が大変心もとないということにある。その結果、長く仕事を休むことになったり、介護の仕事から離れざるを得なくなったり、あまつさえ、普通の日常生活さえ困難になるケースもある。ご本人の苦しみはもとより、大事な職員を失うことになる介護施設にとっても大問題。この宿命に果敢に挑戦している国がある。オーストラリア。彼の国ではベッドから車いすへ、車いすからトイレ便座へ、浴槽へ等の移乗の際、人力(用手的移乗)だけで対応するのはご法度。必ずリフトなどの移乗用具を使わなければ法的に罰せられるとのこと。用手的対応の結果、職員が背部損傷した場合は、施設側に多額の損害賠償の義務が発生するのだそう。当施設でも、40キロほどの体の小さな女性介護職員が、70キロを優に超える方の移乗を、「エイヤッ」。その献身的な頑張りには頭が下がるが、脊椎を損傷しては元も子もない。ご利用者の理解を得て、人力だけでは持ち上げない「ノーリフト介護」を当施設でも進めてゆきたいと考えている。
2014年10月8日水曜日
【№19】最後の時に傍らにたたずむもの
介護や看護の職員は、毎日、ご入所者のバイタルサインをチェックいたします。ご高齢の方の心臓の拍動に耳をすまし、血液の流れの微小な変化を読み取る行為は、体調の変化を感じ取るサインであるにとどまらず、言葉を発することの少なくなった方々からの、魂のメッセージ、沈黙の語りかけだと感じることがあります。看取りを行なっている特養の宿命でしょう、今年の夏も、たくさんの方が召されてゆきました。そのお一人おひとりにとって、人生の旅路はどのようなものであったのでしょう。楽しかったのでしょうか、苦しい道のりだったのでしょうか。いずれであったにしても、私たちのなすべき仕事は、その最後の時に傍らにたたずむものとして、静謐(せいひつ)の中で永遠の時を迎えていただきたいという願いです。そして静謐の背後に通奏低音として流れる魂の拍動が語りかけるサインの一つひとつを、耳を澄まして聞き分けたいと思うのです。
2014年9月19日金曜日
【№18】笑顔、笑顔、拍手、拍手の敬老会でした
飛鳥晴山苑は9月15日からの1週間は、さながら敬老週間。その間、特養・ショートステイのどこかのユニットで、あるいはデイサービスで、毎日のように、思い思いの敬老会が開かれていた。「高齢者施設なのだから、1年、365日が敬老の日でしょう」と可愛くないことをおっしゃる御仁もいるでしょうが、ご高齢の方にとってはやはり改まってのお祝いは、ことのほかのお慶びの時。拍手の中、満面の笑みを浮かべて、ささやかなお祝いの品を受け取っていただいた。当施設・特養、ショートステイ、デイサービスご利用者のうち、今年の賀壽者は古稀(70歳)の方が2名、喜寿(77歳)の方が5名、傘壽(80歳)の方が6名、米寿(88歳)の方が18名、卒寿(90歳)の方が19名、白寿(99歳)の方が4名、百壽(100歳)の方が1名でありました。まことにおめでとうございます。さらには100歳越えの方が8名。最高齢は105歳の方ですが、もともと、生まれついての「元気の素」をお持ちなのか、泰然、かくしゃく。110歳越えをめざして、日々元気で暮らしていただけるよう、職員一同、腕によりをかけて?お世話する所存。ひとまずは来年の敬老の日を目指して、決意を新たにした1週間でありました。
2014年7月9日水曜日
【№17】一日1500㏄の水分摂取をめざして
春の風に乗って窓から侵入した花びらに心躍らせた日々もつかの間、軒先のアジサイに容赦のない日差しが照りつける季節となってしまいました。熱中症など、ご高齢者にとって心配な日々が続いています。昨年来、飛鳥晴山苑では、1日1500ccを目安に水分摂取を強化しており、この1年の間に152名平均で990ccから1300cc(5月末現在)へと改善が進んできました。食事で摂取する水分に加えて1日1500cc以上の摂取が、排便のコントロール、歩行機能の改善、覚醒水準の向上に大きな役割を果たすとされていますから、今後もこの試みは続けていかなければなりません。その甲斐あってか、入所以来まったく歩けなかった方が、近くのスーパーまでお買い物。ビデオ映像にはスーパーのカートを歩行器代わりに、スイカの並べられた陳列棚にじっと目を凝らし、積み上げられたサンマを前に同行の職員になにやら語りかけ。暮らしのにおい、季節の移ろいに包まれたひと時となったご様子。歩くっていいね、街っていいね、そんなシーンをもっともっと増やしたいと願っています。
2014年6月5日木曜日
【№16】第三者評価から見えてくるもの
飛鳥晴山苑では毎年度、第三者の評価を受けている。東京都の指導に基づくもので、東京都福祉サービス推進機構により認証されている評価機関(=第三者)が、施設のご入所者・ご家族・職員に聞き取り調査等をおこなって、生活しているうえでの(あるいは仕事をしているうえでの)、満足・不満・良い点・改善点などを整理し、提案し、一般に公開するというもの。25年度の調査報告書によれば、ほとんどの項目で感謝や満足のご意見が寄せられているものの、ご入所者からは「話し相手がほしい」「お風呂に週2回以上入りたい」「職員の力の差が大きい」など、ご家族からは「レクリエーションや外出機会が少ない」「職員の数が少なくて、大変そう」など、切実で耳の痛いご意見も。介護・看護職員の数という点では、当施設は基準の1.6倍配置しているのだが、ご入所者・ご家族のお気持ちはもとより、現場職員の実感としても十分ではないというのがを正直なところだろう。ただ施設管理者の本音としては、これ以上職員数は増やせないという思いが強い。ならばどうする。平均要介護度4.2、平均年齢88歳という現状の中で、外出やレクリエーションの機会を多くし、元気で、楽しく暮らしていただくために、何を追加し、何を削減するのか。日々、その工夫が、問われている。
2014年5月15日木曜日
【№15】おむつゼロに向かって、少しの前進が
25年度、特別養護老人ホーム部門では、ご入所者(平均年齢88歳)の平均要介護度は24年度末の4.3から25年度末には4.2に改善した。ささやかとはいえ、昨年4月以来取り組んできた自立支援介護の方向性が確認できた数値と考えている。そのために強化した歩行訓練では入所時、まったく歩けなかった方が半年ほどの繰り返しの訓練の結果、施設内の100mほどの廊下を楽しそうに歩けるようになったり、時に近くのコンビニまで歩いて買い物にという姿もちらほら。また水分摂取量の増加や下剤投与の削減、食物繊維摂取の適正コントロール等の試みの結果、日中のおむつ着用率も25年度当初の95%から年度末には69%にまで下がってきた。ご自分の意志で(力で)トイレまで歩行し(介助は必要だとしても)、トイレという密室で遠慮なく用を足す。誰しもの当然の願いが少しずつ実現しはじめている。おむつの使用をゼロにする(全員がトイレで用を足す)。若い、健常の方にとっては当たり前のことだが、お年寄りの尊厳にとって、このことははかり知れないほど大きい。この思いが通奏低音となって自立支援=介護度の小さな改善の背後に流れている。飛鳥晴山苑に入所すれば、元気になる。明るくなる。笑顔が増える。そう思っていただける介護に新年度、なお一層力を注ぐつもりである。
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