2015年10月26日月曜日

【№28】忍び寄る?虐待の芽

福祉職員によるご利用者への”虐待”が、大きな社会問題となっている。私ども飛鳥晴山苑では幸いそのような事例は顔を出してはいないが、目を凝らせば「虐待の芽」はそこかしこに感じ取れることも事実である。実のところ、他人ごとではない、のである。そのことにしっかりと向き合うために、私どもでは特養介護職全員(90名ほど)を対象にして、一人ひとりに4か月ごとに、15問からなる『虐待の芽チェックリスト』をつけてもらっている。昨年(26年)12月の調査では、例えば「ご利用者に友達感覚で接したり、子ども扱いをしていませんか」という設問に、28%の職員が「している」というマイナスの回答であった。が、翌年(27年)3月の調査ではマイナス回答は12.3%、さらに直近(この9月)の調査では5.7%に大きく減少。「ちょっと待ってを乱用し、長時間待たせていませんか」という設問については26年12月には「している」との回答が25%であったが、27年9月には13.6%に減少。また、「ご利用者の訴えに否定的な態度をとる」「人格を無視した関わりをすることがある」との設問へのマイナスの回答はゼロであった。管理者としてはいい方向に向かっているのかなと幾分安心の結果だが、報道等を見聞きするにつけ、地下深くに眠っているかもしれない”芽”が顔を出さないよう、これからも細心の注意を払ってゆかねばとの思いを新たにしている。

0 件のコメント:

コメントを投稿